背景として...
インドネシアの養殖業は高いポテンシャルを持つ一方で、大量斃死や環境破壊といった課題を抱えており、生産性向上と環境保全の両立が緊急の課題となってます。
そこで、自然環境要素と社会環境要素を収集し、インドネシア海洋水産省との連携によって養殖業ビッグデータを生成・分析することで、5年計画で漁業・養殖業を最適化することに取り組んでいます。
このプロジェクトには、はこだて未来大学和田教授を中心とした産官学連携チームですすめており、Upsideも養殖作業内容の可視化やセンサー情報のIoT化に参画しています。
【平成29年度の目的と経過 - 養殖作業の可視化】
バリ島北部のゴンドールにおける魚類養殖業の情報化のためのiPhone端末用アプリケーションを開発し、養殖業者へのインタビューを重ね、利便性を向上させるよう改良を加えました。
参考までに、現在は携帯端末でSMSで業務内容を報告しているのが大半です。
養殖現場から日々報告される情報には魚のへい死数や給餌量、出荷量などがあり、月報には平均重量や生簀間の移動数などが含まれていた。
これらを情報化してデータベースで蓄積するため、LTE端末上で入力・報告するGUIアプリケーションとしました。
養殖業者からの要望をもとに入力画面はいけすの配置を模したグリッド型とし、蓄積された情報の出力画面は経営者が必要とする管理情報を集約してダッシュボードや関連グラフによって表示しました。
【今後の予定】
平成30年度からゴンドールの4つの養殖場で使用が開始され、データを継続的に生成します。
さらに、プロジェクト全体としては、センサー情報等の環境情報も包括して、漁獲高改善の分析を実施します。